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NPOメディア|世界のがんばるNPOを訪ねて #02

寄付の100%を、水に変える。
charity: water(チャリティ・ウォーター)

2026年1月14日|日本NPOサクセス 編集部

「私の寄付は、本当に現地に届いているのだろうか」——寄付をしたことのある人なら、一度は感じたことのある疑問かもしれません。この疑問に、仕組みで真正面から答えた団体があります。2006年にニューヨークで生まれたNPO、charity: water(チャリティ・ウォーター)です。

ナイトクラブのプロモーターが、人生を変えた

創設者のスコット・ハリソン氏は、もともとニューヨークのナイトクラブ・プロモーターでした。20代半ばで華やかな暮らしを手にしながら、その空虚さに気づき、すべてを捨てて西アフリカへ。医療船のボランティアとして目にしたのは、汚れた水しか飲めない人々の現実でした。帰国後の2006年、小さなアパートの一室からcharity: waterを立ち上げます。

「100%モデル」——運営費と寄付を、完全に分ける

charity: waterの最大の発明が「100%モデル」です。一般の人からの寄付は、1ドル残らずすべて途上国の水プロジェクトに充てる。人件費や家賃などの運営費は、「The Well」と呼ばれる少数の篤志家・起業家グループが別枠で支える。この二本立ての資金構造によって、「寄付が事務経費に消えるのでは」という不信を、制度そのもので解消しました。

さらに、完成した井戸の位置をGPS座標と写真で公開し、寄付者が「自分のお金がどこの何になったか」を確かめられるようにしました。創設以来の調達額は累計10億ドルを超え、29か国で17万件以上のプロジェクトを支援、2,000万人以上に清潔な水を届けたと公表されています。

学びたいのは「透明性を仕組みにする力」

「私たちは信頼できます」と言葉で語るのではなく、信頼せざるを得ない仕組みをつくる——これがcharity: waterの本質です。日本のNPO法人にも、事業報告書や会計書類の公開という制度的な土台があります。そこから一歩進んで、支援者に「何がどう変わったか」を見える形で返していく。定期的な活動報告、写真つきのフィードバック、使途の明示。規模は違っても、今日から真似できる姿勢です。

団体プロフィール

  • 名称:charity: water(チャリティ・ウォーター)
  • 本部:アメリカ・ニューヨーク
  • 設立:2006年(創設者:スコット・ハリソン)
  • 分野:安全な飲み水・衛生(WASH)
  • 公式サイト:https://www.charitywater.org/

出典:charity: water公式サイト(Scott Harrison's Story)Wikipedia: Charity: Water(2026年1月閲覧)。本記事は公開情報をもとに当法人が独自に執筆したものです。金額・件数等の数値は閲覧時点の各公表資料によります。