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NPOメディア|世界のがんばるNPOを訪ねて #01

世界最大のNGOは、バングラデシュにある。
BRAC(ブラック)

2025年11月12日|日本NPOサクセス 編集部

「世界最大のNGO」と聞いて、アメリカやヨーロッパの団体を思い浮かべる方は多いかもしれません。しかし、その名で広く知られる団体は、バングラデシュにあります。1972年に設立された開発NGO、BRAC(ブラック)です。

ロンドンの自宅を売って、祖国へ帰った

創設者のファズレ・ハサン・アベド氏は、もともとロンドンで働く会社員でした。1971年の独立戦争が終わると、彼はロンドンの自宅を売却し、その資金を元手に、新しく生まれた祖国バングラデシュへ帰ります。向かった先は、北東部の遠隔地シュラ。戦争で荒廃した農村の暮らしを立て直す活動が、BRACの始まりでした。

一人の人間が「自分の持てるものを差し出して」始めた小さな活動が、半世紀後、世界最大規模のNGOに育つ——BRACの歩みそのものが、市民活動の可能性を物語っています。

支援を「あげる」のではなく、「立ち上がる力」を育てる

BRACの活動は、教育・保健・マイクロファイナンス(小口融資)・職業訓練・農業支援・人権と、暮らしのほぼ全域に及びます。現在はバングラデシュ全64県で活動し、アジア・アフリカを中心に世界十数か国へ展開。1億人を超える人々に支援を届けてきたとされ、職員数は約10万人、その約7割が女性です。

一貫しているのは、貧しい人々を「支援の受け手」ではなく「自ら立ち上がる主体」として捉える姿勢です。読み書きを学び、小さな融資で商いを始め、収入を得て子どもを学校へ送る——その循環をつくることに、BRACは徹底してこだわってきました。

学びたいのは「事業収益で自走する持続力」

BRACのもう一つの特徴は、財政の自立です。手工芸品ブランドや乳業、印刷など多くの社会的企業を自ら経営し、その収益が活動を支える大きな柱になっています。寄付や助成金だけに頼らない構造を築いたからこそ、半世紀にわたって活動を拡大し続けることができました。

日本のNPO法人も「その他の事業」等を通じて収益活動を行い、本来事業に充てることができます。想いを長く続けるための「稼ぐ仕組み」をどう設計するか——BRACは、そのスケールの大きなお手本です。

団体プロフィール

  • 名称:BRAC(ブラック)
  • 本部:バングラデシュ・ダッカ
  • 設立:1972年(創設者:ファズレ・ハサン・アベド)
  • 分野:教育・保健・マイクロファイナンス・職業訓練・農業・人権ほか
  • 公式サイト:https://www.brac.net/

出典:BRAC公式サイト About usBRAC USA - HistoryWikipedia: BRAC (organisation)(2025年11月閲覧)。本記事は公開情報をもとに当法人が独自に執筆したものです。人数・規模等の数値は閲覧時点の各公表資料によります。